【 飲食店の就業規則サンプル 】
今回は、就業規則の冒頭に置く前文の例を、そのポイントとあわせてご紹介します。
002:就業規則の前文
条文例
前文
この就業規則は、会社と従業員が相互に信頼し、安心して働くことのできる職場をつくるため、労働条件や職場において守るべき事項を明らかにする共通のルールとして定めるものです。
会社と従業員は、互いを尊重し、定められたルールを守って誠実に働く人が安心して働き続けることのできる職場づくりを目指します。
この前文のポイント
1 懸念 就業規則が「従業員を縛るためのもの」と受け取られやすい
就業規則には、服務規律、禁止事項、懲戒など、従業員が守るべき事項が多く定められます。
そのため、従業員から見ると、就業規則が「会社が従業員を縛るためのルール」と受け取られやすい面があります。
特に、普段から就業規則を確認する機会が少ない職場では、注意・指導を受けたときやトラブルが起きたときに初めて内容を確認することもあり、就業規則に対して否定的な印象を持たれることもあります。
2 改善 就業規則を設ける考え方を、最初に示す
条文に入る前に前文を置き、就業規則が、労働条件や職場において守るべき事項を明らかにする共通のルールであることを示します。
前文では、具体的な義務や禁止事項を定めるのではなく、就業規則を設ける考え方や、会社と従業員がどのような職場を目指すのかという基本的な方向性を示します。
3 結果 ルールがあることの意味を理解しやすくなる
個々の条文を単なる義務や禁止事項としてではなく、安心して働くことのできる職場をつくるための共通のルールとして読むことができます。
また、職場のルールを明確にしておくことは、ルールを守らない行為を抑止するだけでなく、定められたルールを守って誠実に働く人を守ることにもつながります。
前文でその考え方を示しておくことで、就業規則が何のためにあるのかについて、従業員の理解も得やすくなります。
4 補足
前文を設けるかどうかは、会社の考え方によります。就業規則に前文を設けることは必須ではなく、第1条の目的から始める構成も一般的です。
前文を設ける場合は、具体的な権利義務や禁止事項を定めるのではなく、就業規則を設ける考え方や、会社が目指す職場のあり方などを示す内容とします。
また、会社の理念や経営方針を盛り込むという考え方もありますが、今回のモデル規則では、「就業規則そのものをなぜ置くのか」に絞った内容としています。
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