【 ととのえ飲食コラム 】
今回は、有給休暇の年5日消化義務について、消化を促す仕組みづくりを考えてみました。
年5日の有給消化義務、スムーズに取得させる仕組みづくり
有給休暇は、年5日を消化させる義務が会社にあります。
(対象は、有給休暇を10日以上付与された従業員です。)
付与した日から1年以内に、5日は会社の責任で消化させなければなりません。
「本人任せ」だけでは、期限間際に慌てることも
理想は、本人の希望を聞きながら、申請に沿って計画的に取ってもらうことです。ただ、それだけに任せてしまうと、期限が近づいてから慌てて調整することになりかねません。会社側が消化を促したとしても、自分から有給を申し出てこないことも珍しくなく、気づけば期限の間際になって、駆け込みで消化せざるを得ず、店舗運営に支障をきたすことも起こり得ます。
「奨励月」をあらかじめ決めておくという方法
そこでおすすめしたいのが、「この月は有給を〇日取ってください」とあらかじめ会社側で月を決めておく「奨励月」という考え方です。いつ取るかは本人に任せつつ、取る月だけを先に示しておく仕組みです。
①閑散期に設定すれば、業務量が少ないタイミングで休みを取らせやすくなります。
②有給付与の直後に設定すれば、早いうちに数日消化しておくことで、残りの日数にも余裕が生まれます。
③人員に余裕があることが前提にはなりますが、あえて繁忙期に設定すれば、忙しい時期だからこそ休みが取れるという安心感が、スタッフのモチベーションにもつながります。
こうしておくことで、本人にとっては「この時期に消化しなければ」という意識づけになり、会社にとっても年間スケジュールが立てやすくなります。有給取得にかかる人件費も、あらかじめ予算に組み込みやすくなるというメリットもあります。
年休消化率という数字が、採用の武器になることも
有給の年5日消化は法律上の義務ですが、それだけでなく「有給を取りやすい会社かどうか」は、スタッフの定着や採用の場面でも意外と見られているポイントです。
有給消化率の全国平均はおよそ60%前後と言われています。その中で仕組みを整え、「うちは去年、付与した有給の80%を消化してもらっています」と数字で伝えられれば、求人や面接の場でもアピール材料になります。「うちの消化率はどれくらいだろう」と、振り返って施策を一考してみるのもいいかもしれません。